道南18市町村・渡島/檜山
道南の夜空に
1000の光を上げ、
ドローンに特化した
地域を作る。
ドローン人材創出・広域連携事業
この8月、函館港まつりの花火大会に行きました。
いちばん印象に残ったのは、花火ではありませんでした。
花火が上がるたびに「おぉ〜」と声を上げている、まわりの人たちの顔です。
老いも若いも、家族連れも、地元の人も観光客も、
全員が同じ方向を見て、同じタイミングで声を出す。
こんなことが起きる場は、そう多くありません。
ショーというものが持つ力を、その場で実感しました。
そして帰り道に、素朴な疑問が浮かびました。
これにテクノロジーを加えた形——
ドローンショーとか、作れないかな。
省力化、効率化。言葉としては正しい。でも実態はどうか。
東京の会社がプラットフォーマーになって、
地方の人たちはその上で使わせてもらう側になっている。
毎月ライセンス料を払い、来年も再来年も払い続ける。払い終わることがない。
これは、デジタルの小作人ではないか。
土地は自分のものなのに、上がりは中央に納め続ける構造です。
| 比較項目 | 従来の中央依存型ソフトウェアDX | ドローンスキル・インフラ |
|---|---|---|
| 解決対象 | 情報処理・事務作業の効率化 | 物理的・空間的な現場課題の直接解決 |
| 経済循環 | ライセンス費が東京のIT企業へ流出 | 地元人材の受託・副業収入として地域内に巡る |
| 残るもの | 操作方法の知識 | 資格を持った人、共同保有の機材、受注の実績 |
ソフトウェアは東京から納品できます。橋の下、風車の上、冬の海。
ここには、そこに行ける人しか行けません。
ドローンは、地域の人が主役になって産業を変えられる手段です。
事業の名前は「ドローン人材創出・広域連携事業」。
道南18市町村で組んで、機材を共同で持ち、人を育て、仕事を回します。
一人が見る・触る → 学ぶ → 稼ぐ → 地域に広まるの4段を、
下から順に上がります。
漁師・農家
いま — 冬は海に出られない日が多い。
防除が重労働で、面積を守り切れない。
職人・測量点検業者
いま — 高所作業の危険と足場代。
機材が高く、1社では買えない。
子育て中・定年後・観光業
いま — フルタイムは無理。体力仕事は難しい。
冬は客が来ず、人を抱えられない。
高校生・大学生・移住者・協力隊
いま — 「ここには仕事がない」。
任期後の食い扶持がない。
入口は二等無人航空機操縦者技能証明。数ヶ月と20万〜40万円で取れます。点検の実勢単価は1日30万〜60万円。年間30件以上まで積み上がれば、受託は年間1,500万〜4,500万円の規模になります。大学4年も、資格の階段も要りません。これほど短い距離で専門職になれる仕事は、そう多くありません。
平時に仕事として回っているから、有事に動けます。訓練だけの体制は、その日には動きません。国土地理院も、無人航空機を災害対応の実務に使っています。
高校生には進路の選択肢。地域おこし協力隊には任期後の食い扶持。移住者には定着の理由。「ここには仕事がない」への、具体的な反証になります。出典:住民基本台帳人口移動報告 2024年結果(総務省統計局)
その分を賃金の底上げに回してもらう。高額産業機体の低価格リースと共同保有を差し出す代わりに、既存社員のリスキリング・若年層の継続採用・賃上げを約束してもらう設計です。優遇と約束は対です。
上ノ国では陸上風力12基が稼働中。檜山沖には最大120基の洋上風力計画があります。作れば20年以上、点検の需要が続きます。いちばん空いている季節に、需要をつくります。
演出を、住民と一緒に決めます。
郷土史を聞く
その町の物語を、
詳しい方から聞き取る。
何を空に上げるべきかは、
住んでいる人しか知りません。
小学校で絵を描く
図工の1コマ。
選ばれた絵が、夜空に浮かびます。
描いた子の親と祖父母は、
絶対に見に来ます。
「うちの町といえば」
漁協・農協・商工会に
出してもらう。
ニシン、山車、ホタテ、
松前の桜、駒ヶ岳。
高校生が構成に入る
演出の順番を一緒に決める。
当事者になった高校生は、
当日ただの観客ではありません。
集客が、制作工程に組み込まれます。そしてこの工程そのものが、
プロモーションであり、地域の巻き込みそのものです。
09 — 今日、お願いしたいこと
この構想の賛同者に、
なっていただけませんか。
「自分なら、こういう形で関われる」と一言いただくところから始めていきたいと思います。
畑を貸す。人を紹介する。1回立ち会う。風の読み方を教える。
どれも、皆さんが既に持っているものです
関わり方を言葉にしてくださる方が集まることで、この構想は現実味を帯びていきます。
5年後に資格を持った50人。18市町村で共有する機材。受注の実績。次の世代に渡せる地域の資産を残しましょう。
そのための一歩として、子どもが「自分の描いた絵が夜空に浮かんだ」と憶えている町へ。
道南に、人が残ります。